硬水と軟水の違いについて
硬水と軟水は水に対するミネラルの合有量によって分けられます。カルシウムイオン、マグネシウムイオンが多ければ硬水、少なければ軟水となります。
WHO(世界保健機関)の基準では、水1ℓあたりの合有量が0〜120mgの場合は軟水、それ以上だと硬水となります。
また軟水でも60〜120mg/Lの水は中硬水と呼ばれたりもします。
日本で水の硬度の高い地域はどこ?
日本の平均硬度は、60〜70mg/L程度。
海外は比較的硬水の地域が多いですが、日本は主に軟水(もしく中硬水)です。
ただし沖縄県だけは特殊な土壌なので、硬水の地区も存在します。
日本で水の硬度が比較的高い地域は、関東ローム層(火山灰層)がある関東、火山地帯の九州、珊瑚礁の多い沖縄諸島等です。
都道府県でいうと、東京、神奈川、群馬、滋賀、福岡、熊本、千葉、埼玉、沖縄県は日本の中でも特に硬度が高い地域となり、100mg/Lを超える地区もあります。
これらの都道府県にお住まいの方は、他の地域に比べ、ミネラルによる弊害を受けている可能性が高いです。
特に1度も引越しをした事がないという方は、その水が当たり前になっているので気づかないということがほとんどだと思います。
お風呂の水の硬度が高いとどうなるの?
硬度が高いことによるデメリットは以下の4つ。
① 石鹸の泡立ちが良くない
ミネラル分が泡立ちを阻害するため、軟水に比べ泡立ちにくくなります。
そのため、硬度の高い地域と低い地域では石鹸の使用量にも差がでます。シャンプーや弱酸性のボディーソープなども石鹸ほどではないにしろ、多少影響を受けます。
② 石鹸カス(金属石鹸)ができる
ミネラル分と石鹸が結合し、水に溶けない石鹸カスができてしまいます。
特に石鹸シャンプーをお使いの方は、髪につきやすくなりますし、石鹸カスで浴室も汚れやすくなることも。
ちなみに石鹸カス自体には、洗浄力はありません。
③ 浴室、シャワーヘッドに白いカルシウム分がこびりつく
一般的に水垢と呼ばれている白い汚れは、水に含まれるカルシウムイオンが固まったものです。これはシャワーヘッドの目詰まりの主な原因でもあります。
④ 髪がごわつく
髪にミネラル成分が残るので、ごわつきがちに。
お風呂の水を軟水化するにはどうすればいいの?
① 塩素除去シャワーを使用する
最も安価で手軽なのは、ビタミンC(アスコルビン酸)のろ材の浄水シャワーヘッドを使用することが効果的です。
シャワーヘッドの目詰まりの解消や掃除方法で、お酢やクエン酸を使うことを推奨していますが、これはカルシウムがアルカリ性で、アルカリ汚れを落とすのには酸性が有効だからです。
お酢やクエン酸、そしてビタミンCも酸性です。
またカルシウムイオンとして水中に溶けているときに、ビタミンC(アスコルビン酸)を加えることでキレート作用により、カルシウムが結晶化するのを防ぐことができます。
キレート作用というのは、イオンを他の分子が取り囲むことです。結果として他の分子と反応しにくくなることがあります。
ちなみに微量なので、ph値は変わりません(つまり酸性の水になったりはしないということです)。
ある程度緩和したいという場合なら、安価なのでビタミンCでいいと思います。ついでに塩素も除去できますから。
② 軟水器を使用する
イオン交換樹脂を使用した軟水器の場合は、ダイレクトにカルシウムやマグネシウムなどのミネラルを除去することが可能です(イオン交換樹脂で吸着)。
なおイオン交換樹脂は再生すればまた使えるようになります。
出典・引用 イオン交換樹脂の再生
再生について、3行で説明すると・・・
・10%濃度の塩水(流水)で再生。
・つけ置きの場合は54%ほどの再生率。
・ものにもよるが、数百〜千回ほど再生可能。
です。
詳しく知りたい方は、出典・引用元のサイトをご覧ください。記事は(2)もあります。
ちなみにイオン交換樹脂をつかった浄水シャワーヘッドもあります。
【体験談】ビタミンCによる改善効果について
こちらは同じ条件での石鹸の泡立ちに関する実験画像です。
同じ水道水でも、ビタミンCを入れる事によりこれだけ泡立ちの差が出ています。
私の場合、体を洗う際には無添加の固形石鹸を使っていますが、浄水シャワーヘッドに変えた事により石鹸の泡立ちが体感でわかるくらい良くなりました。
今までは体を洗っている途中にもう一回石鹸をつけていたのですが、今は最初につけた分だけで泡立ちが持続するようになり、使用量も手間も減りました。
ついでにシャンプーに関しても若干泡立ちがよくなった気がします。
散水板の所に白いものがこびりついているのがわかるでしょうか?
こちらは現在の住まいで、私が使用したシャワーヘッドの比較画像です。
ちなみに左側の節水シャワーヘッドは3年程使用していましたが、現在の住まいに引越しするまではほぼ白いものはついていなかったので、大体条件は同じです。
以前に比べ、まったくつかなくなったというわけではありませんが、それなりに効果がありました。
現在使用中の右側(After)の画像のシャワーヘッドは、アラミックのイオニックCシャワー です。
終わりに
ご自宅のシャワーヘッドがよく目詰まりしたり、浴室に白いものがこびりつくようであれば水の硬度の高い地域にお住まいなのかもしれません。
もし気になるという方は、一度浄水シャワーヘッド、もしくは軟水器を試してみても良いかもしれませんね。
※ちなみにアクアソフトは、Amazonだけ安く、他の1/4程度の値段で販売しています。
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